ロジスティードホールディングス

顧客への貢献

顧客への貢献

私たちは、物流業という産業やくらしを支える社会インフラとしての役割を果たすとともに、物流領域を超えたお客さまとの協創により、さまざまな環境・社会課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献していきます。

強靭で持続可能な物流サービスの構築に向けて

医薬品のGDPに準拠した保管・輸配送の実施

全国の医薬品物流センターを拡充し、医薬品物流に特化した保管と輸配送サービスを提供しています。GDP※1におけるソフト面の強化を目的に、GDP推進に特化した専門組織を設置しGDP管理のための品質マネジメントシステムの整備を進めているほか、輸送中の温度トレースを目的に、次世代温度センサーの実証実験等も実施するなど、医薬品物流における品質保証の体制強化を図っています。

2025年度は、GDP必須要件である温度管理強化を図るため、倉庫の温度マッピングを合計42案件、輸送試験を合計26案件実施しました。温度マッピングの実施により、GDPガイドラインに沿った適切な温度モニタリングポイントでの温度管理が可能となりました。また、輸送試験では、輸送中の温度管理の妥当性を検証しました。ほかにも、コンピュータ化システムバリデーション※2対応した温度管理システムとの連携により、「重要な記録データの集約管理」、「永続的な温度データ保管」、「セキュリティ性・信頼性の高い基盤でのデータ管理」を可能としています。さらに、現場の品質管理と運営力のさらなる強化を目的に構築した「GDP動画教育」では、これまで実施した内容の振り返り教育をはじめ、責任者向けの高度な理解度テストを実施しました。今後は、GDP文書記録管理の効率化とデータインテグリティ対応強化に向けて、関東および関西の主要拠点に導入している製造領域GMP※3と同レベルの機能を備えた文書記録管理システム(HITQUAA※4)のさらなる運用レベル強化と領域拡大を図っていきます。

海外においては LOGISTEED Vietnam Co., Ltd.が、2025年10月9日付でベトナムのタン・ソン・ニャット国際空港において医薬品輸送品質認証「CEIV Pharma」を取得し、海外グループ全体で8カ所取得しております。

  • ※1GDP (Good Distribution Practice):輸送・保管中にも劣化しないように厳密な品質管理の確保を目的とした「医薬品の適正流通基準」
  • ※2コンピュータ化システムバリデーション(CSV):医薬品などの製造や品質管理において、コンピュータ化されたシステムが期待通りの結果を出すことを検証し、文書化するプロセス
  • ※3GMP (Good Manufacturing Practice) :医薬品等の品質と安全性を確保するための製造および品質管理の基準
  • ※4「HITQUAA(ヒットキュア)」は(株)日立産業制御ソリューションズの登録商標
東日本第二メディカル物流センター(埼玉北)

医薬品取り扱い物流センターの保有面積:10万2千坪(2026年3月末時点)

うち、GDPに準拠した物流センターの標準装備

  • ドックシェルター
  • 温度センサー校正
  • 全館空調
  • 非常用自家発電装置
  • アラーム発報管理
  • 入室セキュリティ

GDP教育プログラム参加者

GDP推進会議参加者(2025年度) 4回、延べ217名参加
GDP動画教育受講者(2025年度) 10回、延べ1,782名受講

メディカルプラットフォーム新しいタブで開きます

自動化・省人化技術および設備の導入

当社グループは、人手不足といった社会課題に対応すべく、物流現場への自動化・省人化技術の実装および設備導入を推進し、作業者の負担軽減につなげ、安全・安心で働きやすい職場と持続可能な物流運営体制の確立を実現していきます。

2025年度までに導入した主な設備

自動化・省力化設備の導入をすすめ、2024年度と比較し年100FTE※分の省力化を実現しました。

  • GTP(Goods To Person)設備
  • デパレタイザー/パレタイザー
  • 無人フォークリフト
  • AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)
  • ピースピッキングロボット
  • AMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)

※FTE (Full-Time Equivalent):フルタイム当量。組織の人員がフルタイムで勤務した時の仕事量を表す単位

導入済みの主な設備

GTP(Goods To Person)設備

ケース品/ピース品の保管・出荷機能を有し、ロボットやコンベアで商品を作業ステーションに搬送する事で作業者の歩行作業を削減し、作業生産性の向上に努めています。2018年度より導入を進め、12カ所の事業所で導入実績があります。

日雑品A事業所

日雑品A事業所

電子機器B事業所

電子機器B事業所

電子機器C事業所

電子機器C事業所

無人フォークリフト

移動パレットラックや垂直搬送機、自動倉庫と連動し、夜間含めたパレット荷役(入出庫)・搬送を自動化しています。2018年度より導入を進め、3カ所の事業所で導入実績があります。

医薬A事業所

医薬A事業所

日雑品B事業所

日雑品B事業所

医薬C事業所

医薬C事業所

ピースピッキングロボット

人手によるピック&プレース工程を、各製品の特性に応じた仕様のピースピッキングロボットに置き換え、単純作業の省人化を推進しています。2019年度より導入を進め、3カ所の事業所で導入実績があります。

アパレルA事業所

アパレルA事業所

医薬B事業所

医薬B事業所

アパレルC事業所

アパレルC事業所

デパレタイザー/パレタイザー

ケース単位で出荷する商品の、パレットからコンベヤラインへの積み下ろしやコンベヤラインからカゴ車等への積み付け作業にデパレタイザーやパレタイザーを活用することで、重筋作業の削減と省人化につなげています。2019年度より導入を進め、10カ所の事業所で導入実績があります。

流通A事業所

流通A事業所

流通B事業所

流通B事業所

医薬C事業所

医薬C事業所

AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)

パレットの搬送等のほか、棚搬送型ピッキングシステムや小物商品の仕分けシステムとして、搬送やピッキング・仕分け作業の省人化を推進しています。2014年度より導入を進め、11カ所の事業所で導入実績があります。

医薬A事業所

医薬A事業所

アパレルB事業所

アパレルB事業所

流通C事業所

流通C事業所

AMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)

倉庫内での小物商品のピッキング業務にピッキングアシスタント型AMRを活用することで、作業者の歩行距離を削減し、生産性の向上につなげています。2022年度より導入を進め、7カ所の事業所で導入実績があります。

輸送機器A事業所

輸送機器A事業所

美理容B事業所

美理容B事業所

日雑品C事業所

日雑品C事業所

海外拠点導入

海外拠点にも自動化・省力化設備の導入を推進しており、2025年度は無人フォークリフトをインドのムンバイ倉庫に導入しました。

日雑品A事業所

日雑品A事業所

工具部品B事業所

工具部品B事業所

建材C事業所

建材C事業所

社会インフラ関連設備の輸送・据付推進
ー陸上風力発電機器の輸入作業を実施ー

当社グループは、持続可能な社会インフラをお客さまと共に支えるべく、重量機工案件のロジスティクスソリューションを強化しています。このたび、脱炭素社会の実現に貢献する取り組みの一環として、陸上風力発電機器の輸入輸送プロジェクトを遂行し、海外製発電機器の輸入・通関から特殊トレーラーによる港湾内作業までを実施しました。

全長数十メートルに及ぶブレードやタワーセクションなど、特殊なハンドリングを要する機材に対し、最適な船舶の選定や積付シミュレーションを駆使することで、安全かつ高品質な国際海上輸送を実現しました。今後続く国内陸上輸送においても、緻密な計画と現場力でプロジェクトを一気通貫で完遂します。

当社グループは、物流の枠を超えたエンジニアリングの専門性を活かし、クリーンエネルギーの普及を通じて次世代の社会基盤づくりに貢献していきます。

ブレード船積み

ブレード船積み

タワー船積み

タワー船積み

在来船による海上輸送

在来船による海上輸送

国内港水切り作業

国内港水切り作業

特殊トレーラによる港内輸送

特殊トレーラによる港内輸送

港内保管作業

港内保管作業

重量機工・移転新しいタブで開きます

強靭で持続可能な物流サービスの進化に向けて

輸送デジタルプラットフォーム SSCV(Smart & Safety Connected Vehicle)

「SSCV」は、テクノロジーとオープンな協創を通じて輸送事業をアップデートするデジタルプラットフォームであり、以下の3つのソリューションから構成されています。

  • 輸送事業者の法令遵守と効率的な働き方を提供する「SSCV-Smart」
  • ドライバーの安全に寄り添う「SSCV-Safety」
  • トラックをもっと使いやすくする「SSCV-Vehicle」

物流会社だからこそ提供できる現場発想のサービスや、サービスから得られたビッグデータの利活用により、さまざまな社会課題の解決に資する新たなビジネスモデルを構築し、輸送と社会をよりよい未来へつなぎ、持続可能な社会の実現へ貢献していきます。

SSCV概念図

SSCV-Safety(安全運行管理ソリューション)

SSCV-Safetyの特長と機能

「SSCV-Safety」は、ロジスティードが物流を実業とする企業として長年事故と向き合い安全を追求してきた結果生み出した、"事故ゼロ"をめざすソリューションです。ドライバー向けの体調測定機能と、管理者向けのダッシュボード機能が連動し、リアルタイムで事故につながるヒヤリハットを検知。データを一元管理し可視化することで、事故を未然に防ぐだけでなく、運行後の振り返りを行うことも可能です。
ほかにも、以下のような機能を実装しております。

デジタル労務管理
デジタコと自動連携してドライバーの時間外労働時間を把握するとともに見える化を実現
デジタル点呼(IT点呼)
パソコンやスマートフォンなどの機器を活用し、対面でなく遠隔で点呼を行うことが可能(Gマーク認定事業所等にて実施可能)
運転リスク判定
日々計測しているドライバーの体調情報をもとに疲労状態を判定し、運転リスクが高まっていることを運行管理者に通知することが可能

今後は、さらなる法制化への対応としてコンプライアンス強化や運行管理業務効率化を目的とした機能拡張に取り組んでいきます。

この表は横にスクロールが可能です
状況 機能 特長
運行前 予測する
  • 体調総合判定
  • ヒヤリハット予報
漫然運転につながるドライバーの「疲労」や「ストレス」を可視化し、事故リスクを独自のアルゴリズムで事前に予測
運行中 見守る
  • 危険走行注意喚起
  • 有事情報通知
  • 車両位置、疲労レベル見守り
  • IoTボタンによる危険検知
危険な状況(運転、疲労レベル)を検知しドライバーにその場で知らせるとともに、管理者がその状況を把握できることで、ヒヤリハットを事後ではなくリアルタイムで摘み取ることが可能
運行後 振り返る
  • 運行ルート
  • 危険運転動画
  • 運転評価コメント入力
経験と勘で判断していた事故のリスクを見える化し、事実とデータに基づいてドライバーを教育・評価できる環境を提供することで、事故を未然に防ぐ体制作りをサポート
管理 管理する
  • 安全管理KPI
  • デジタル点呼(IT点呼)
  • デジタル日常点検
  • デジタル労務管理
データを元に、ドライバーの健康と安全をマネジメントし、法令に沿ったDX管理で一元化

SSCV-Safetyの提供価値・有効性

  • 健康起因による事故の未然防止
  • 運行中のドライバーの見守り
  • ドライバーの労務管理の徹底
  • 優良ドライバーへの公平な評価
  • ドライバーに合わせた技能指導
  • 日々の運転状況のコーチング

導入実績と効果

当社グループでは、2019年度から本格的に国内の事業用トラックや自家用車両への「SSCV-Safety」の導入をすすめ、2021年度にすべての車両約2,200台への導入を完了しました。導入後は漫然運転に起因した事故発生の抑制につなげています。2021年からは、当社グループ以外の輸送事業者へのサービス提供を開始し、「SSCV-Safety」の普及に取り組んでいます。また、一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)による「TDBC認定ソリューション」の認定を受けているほか、「SSCV-Safety」は、厚生労働省の調査事業や国土交通省の実証実験に採用されるなど、社会課題の解決に向けた取り組みに活用されています。

また、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)主催の「全日本物流改善事例大会2025」(物流管理部門)においてドライバーの安全性向上に貢献したことが高く評価され「最優秀物流改善賞」を受賞しました。

一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会 新しいタブで開きます

SSCV-Safetyの導入台数(累計:2026年3月31日時点)

区分 台数
当社グループ 2,406台
当社グループ以外(協力会社) 1,403台
社外の輸送事業者 820台
合計 4,629台

SSCV-Smart(輸送業務支援ソリューション)

中小企業が多くを占めるトラック運送業界では、さまざまな管理業務を電話やFAX、紙で行っている会社が少なくありません。ロジスティードが開発した「SSCV-Smart」は、インターネットを介して荷主と輸送事業者をつなぎ、一つのシステムで案件獲得から請求までを一元管理することができる輸送業務支援ソリューションであり、両者の業務効率化・法令遵守を支援します。

SSCV-Smartの基本的な機能

「SSCV-Smart」は、荷主と輸送事業者をインターネットでつなぐWebシステムです。輸送案件の獲得から配車、運行指示書の発行、請求までをシステム上で一元管理できるほか、電子帳簿保存やインボイス制度にも対応しているため、事業効率化・法令遵守を支援します。

SSCV-Smart

SSCV-Smartの導入社数(累計:2026年3月31日時点)

SSCV-Smartの導入済み社数 1,072社

SSCV-Vehicle(車両管理ソリューション)

車両の管理は、点検や整備、保険の更新など多岐にわたり煩雑であるとともに、法令遵守が求められ、管理の不備は大きなリスクにつながります。「SSCV-Vehicle」は、物流会社ならではの視点とテクノロジーを融合した新たな車両管理のためのソリューションです。

SSCV-Vehicleの基本的な機能

車の調達から買取までの各々の管理業務を一元化しサポート。現在は、IoT技術・ビッグデータを活用した遠隔診断や故障予兆アラートなど予防診断機能の開発を進めています。

SSCV-Vehicle

SSCV-Vehicleの当社グループへの導入台数(累計:2026年3月31日時点)

SSCV-Vehicleの当社グループへの導入台数※ 4,374台

※SSCV-Vehicleを導入した国内グループ会社で所有しているトラック、業務車両、フォークリフトの合計台数

持続可能な物流の実現に向けた輸送事業の強靭化

改正物流法※を含む社会全体での輸送力不足への対応として、ドライバーの総労働時間の短縮やドライバー不足を補う輸送力の強化が急務となっています。当社グループでは、グループ間での乗り継ぎ中継輸送や協創パートナーと連携したモーダルシフトの推進やダブル連結トラックの運行による省人化・大容量化・短距離化について取り組んでいます。また、当社グループ開発のトラックバース予約管理システムを運営拠点(約200拠点)に導入し、荷待ち・荷役時間の短縮を図っています。これらの取り組みなどにより、2025年度の当社グループのトラックドライバーの労働基準違反件数は0件でした。

※2024年に成立した物流関連法の改正で、ドライバー不足等を背景に、物流の効率化・生産性向上等を目的として、荷主・物流事業者双方に対し、輸送の効率化や適正取引の確保等に関する義務が強化された。

SCDOS(サプライチェーン最適化サービス)の提供によるお客さまのSCM(サプライチェーンマネジメント)の支援

複雑化、高度化する現代のサプライチェーンにおいて、当社はサプライチェーン戦略パートナーとして、DXによる可視化と全体最適化を通じたお客さまの事業価値の向上や脱炭素などの環境価値の向上に貢献しています。

また、ロジスティードソリューションズ(株)の「ONEsLOGI※」ラインナップと連携した、倉庫・輸送・CO2排出量の3つの可視化ソリューションを統合した標準モニターやロジスティードの3PL事業で培った標準的なモニタリングKPIをベースとした標準KPIダッシュボードを開発し、お客さまのサプライチェーン組織への支援を行っています。

※ONEsLOGI:当社グループの3PLを支えるWMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)ソリューション

SCDOS(サプライチェーン最適化サービス)新しいタブで開きます

SCDOSの機能拡張 ー物流統括管理者(CLO)向けサービスの開始ー

日本の物流業界が直面している制度・環境変化により、輸送能力の低下や物流コストの上昇等が発生し、食品・医薬品などの供給への悪影響が懸念されています。 この状況に対して、政府は2024年5月15日に荷主企業や物流企業に対して物流効率化の努力義務を課し、また一定規模以上の企業には、物流統括責任者(CLO:Chief Logistics Officer)の選任や、中長期計画の策定を義務化する物流効率化法(改正)を公布しました。 今後は企業単体の物流効率化ではなく、企業・業界を超えた物流改革の推進が不可欠な時代に変化すると想定されます。 この時代の鍵を握るCLO、CLO直下のスタッフを支援するロジスティードの新しい物流ソリューションを開発、複数の顧客への提供を開始しました。

CLO向けサービス

SCDOSの機能拡張 ーグローバル展開の加速ー

トランプ政権下による関税政策などによる国際貿易の停滞リスクや、権威主義体制による不透明な地政学リスクなど、グローバルサプライチェーンにおけるレジリエンス対応への重要性は、これまでになくクローズアップされつつあります。SCDOSはグローバルのお客さまニーズに応え、各種ソリューションによるお客さま支援にて得たサプライチェーンプランニング、最適化分析のノウハウをベースにサービス展開を加速しています。 2025年度も継続した取り組みとして、主要な現地法人のロジスティクスエンジニアリング組織との連携を強化し、複数のお客さま向けのサービス提供を実施しました。サービスを提供している主な地域は、北米、欧州、東南アジアに及び、ロジスティードグループ全域でサービス提供を行っています。

活用イメージ

SCDOSの機能拡張

SCDOSの機能拡張 ーSCLINK+(貿易業務効率化サービス)ー

多くのお客さまが、輸入調達業務における表計算ソフトを用いたデータのトラッキングに、効率性向上の限界を感じています。そのようななか、当社は、バラバラに管理されたデータをプラットフォーム上で管理することで業務の効率化を図る「SCLINK+」を提供しています。このプラットフォームを導入することで、発注数や輸送ステータスが可視化され、サプライチェーンを構成するプレイヤー間の問い合わせ工数の削減や正確な納期の回答が可能となり、業務効率化につながっています。

SCLINK+

SCDOSの機能拡張 ーEcoLogiPortal(CO2排出量可視化ソリューション)ー

近年、企業はサプライチェーン全体でのCO2排出量の把握と削減を要請されており、その対応に苦慮しています。当社は、お客さまが既に取得しているCO2排出量に関するデータを活用したCO2排出量の状況が瞬時に算定できるソリューションを開発し、サービス提供を開始しています。このソリューションは、当社の倉庫管理システムやお客さまの基幹システムから取得できるデータから、「どこから・どこまで・何を・いくつ運んだ」というデータを識別し、物流領域におけるCO2排出量を日別や輸送手段別などで分析することで、削減に向けたシミュレーションを可能としています。また、このソリューションは、適正性という観点から第三者認証機関(LRQAリミテッド)の適合性評価を受けています。2025年度は、国内の大手製造業・物流企業をはじめとする複数のお客さまへの導入が進み、活用領域の拡大とともに着実にサービスの展開が進展しました。また、海外における展開も拡大し、グローバルな物流領域におけるCO2排出量の可視化および削減の支援を推進しました。また、「共同配送」によるCO2排出量削減プロジェクトについては、2025年度にJークレジット制度への登録を完了し、運用開始に向けた取り組みを進めています。本スキームでは、当社が運営・管理主体となり、プロジェクトに参加する荷主および物流会社の「共同配送」の実績データを集約・算定し、クレジットの申請および創出をめざす仕組みを構築しています。

共同配送によるJークレジット登録

DXの推進

当社グループは、物流業界における人手不足や長時間労働が課題となる中で、物流現場で生じるさまざまな情報のデータ化・可視化・標準化を加速させ、DXを推進しています。

DXによるイノベーション創出に向けたデジタル基盤の構築

DX推進による新たな価値・イノベーションの創出を図るため、全社共通のデジタル基盤の整備・構築に取り組んでいます。国内グループ会社においては、2022年度に経営基幹システムの刷新を行うとともに、既に標準化整備が完了していたロジスティクス関連のデジタル事業基盤との連携を進め、国内での革新的なデジタルサービスの提供とデータドリブン経営の促進が可能となりました。海外グループ会社においてもデジタル基盤の整備・構築を進めており、ロジスティードグループの業務標準化、データドリブン経営のさらなる強化を推進しています。

AIが支える価値創造基盤の構築

お客さまの経営において、物流は従来の「コストセンター」から「価値創造の起点」へと、その役割が大きく変わりつつあります。物流統括責任者(CLO:Chief Logistics Officer)設置義務化に象徴されるように、サプライチェーンを経営戦略の中核として捉える動きが加速しています。当社グループは、あらゆるデータをAIで活用可能な形へと体系的に整備し、バックオフィスから物流現場、お客さまに至るまでの意思決定および業務プロセスの高度化を推進しています。また、現場で蓄積してきた運用知見と物流データの活用を通してコンサルティングとソリューションの両輪で価値を提供しています。戦略立案から実行・改善までを一貫してご支援する、お客さまの意思決定に寄り添うパートナーであり続けることをめざしています。

物流センターや倉庫での自動化・省力化、およびDXによる倉庫オペレーションの変革

当社グループでは、労働力不足に起因する物流の遅延・停滞や物流コスト上昇などの社会課題の解決に向けて、物流センターの省人化促進だけでなく、DXによる倉庫運営の効率化・標準化にも積極的に取り組んでいます。

RCS(Resource Control System:"設備"と"人"の統合制御システム)の実装

当社グループは、物流現場の生産性向上と持続可能な物流サービスの実現に向けて、独自の物流DXソリューションであるRCS(Resource Control System)を展開しています。RCSは、設備の管理(RCS-Automation)と人の管理(RCS-Workforce)それぞれの最適化ソリューションと取得した倉庫運営データをもとに仮想空間を構築し、リソースの最適化シミュレーション(RCS-Simulation)を行うソリューションから構成されています。これらを通じ、物理空間でのベストプラクティスを仮想空間上で蓄積・活用し、物理空間へより高次のベストプラクティスを展開する改善サイクルを確立し、倉庫運営の恒常的な全体最適化につなげています。

設備の管理(RCS-Automation)

将来の労働力不足に備え、現場での自動化・省人化は避けられない状況です。また今後はさまざまな設備やロボットが物流現場で導入されることが想定され、複数の設備、ロボット間でのタスク連携が求められます。RCS-Automationではそのようなニーズのもと、メーカーに依存せず複数の設備をコントロールすることで現場全体のスループットの向上を支援します。また、設備の単体制御においても、メーカーの制御システムに依存せずに、ロジスティード独自で開発した制御システムにより、メーカーシステムにはない機能の追加や当社の制御ノウハウの展開が可能です。

人の管理(RCS-Workforce)

現場の個人に依存した業務をデジタル化し、属人化の解消とペーパーレスを進めて、事務管理の運用負荷を軽減することが可能です。また現場業務の標準化の取り組みによって業務プロセスの整備が可能となり、荷主単位での生産性の比較・検証を行うことができるようになります。またRCS-Workforceでは可視化された稼働状況をもとに、作業員の作業エリアへの事前配置、当日の配置変更、カット時間に合わせて配置調整を行うことも可能です。

リソース最適化シミュレーション(RCS-Simulation)

リソース最適化シミュレーション(RCS-Simulation)では、RCS-AutomationとRCS-Workforceの2つのソリューションから取得した物流データを活用して、人や設備の動きをデジタル上に再現し、より効率的な運営方法を事前に検証できる環境を整えています。

物流センター内の指示機能を高度に自動化する「RCS(Resource Control System)」に関する特許取得のお知らせ(2021年8月2日)新しいタブで開きます

「第28回日本MH大賞(優秀賞)」「2022年度ロジスティクス大賞(準大賞)」をダブル受賞(2022年8月29日)新しいタブで開きます

RCSの導入事例 ー物流センターの省人化とDXによる倉庫オペレーションの変革ー

2022年度に開設した生活雑貨向けの物流センター(大阪府)では、RCSを導入することで、当社独自の倉庫運用ノウハウが反映された自動化設備の統合制御が可能となり、バラ・ケース荷姿の商品の荷受けから方面別仕分けまでの一連の作業工程の効率的な自動化・省人化を実現しています。2023年度はスポーツ用品向けの物流センター(栃木県)にも同様のシステムを導入し、2024年度は化粧品向け物流センター(福岡県)にも同様のシステムを導入し、自動化・省人化を推進しています。また、これまで管理者の知見に頼っていた倉庫内の人員配置計画、シフト計画、作業工程計画などの作成や実績管理といった倉庫マネジメント業務も、RCSの導入により迅速な処理が可能となっています。RCSというDXソリューションの実装が、設備や人のリアルタイムな予実管理とリソースコントロールの効率化・標準化を実現しています。

通販A事業所

通販A事業所

医療B事業所

医療B事業所

流通C事業所

流通C事業所

化粧品D事業所

化粧品D事業所

RCS(Resource Control System)(物流センターDX支援サービス)新しいタブで開きます

倉庫管理システムの再構築 ーONEsLOGI 新WMS-PF(標準化倉庫管理システム)の機能拡充ー

お客さまへの提供価値の拡大に向け、WMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)の標準化に取り組んでいます。従来は、業態ごと・お客さまごとにWMSをカスタマイズしていましたが、倉庫領域にとどまらず、当社グループが長年続けてきた3PL事業で得たノウハウや物流にまつわるあらゆる機能を搭載した「ONEsLOGI 新WMS-PF(標準化倉庫管理システム)」を標準ソリューションとして再構築することで、お客さまへのサービス提案・提供の迅速化・高度化を図っています。

DX分野の特許出願・権利化の推進

当社グループは「知的財産」が事業競争力の源泉であると考え、その管理と保護を通じて企業の持続的な成長と競争力の維持をめざしています。物流という社会経済基盤としての役割を果たすため、革新的技術の導入や高度化は不可欠な要素であると考えており、現状に留まらない積極的な姿勢で新たな技術へのチャレンジを継続しています。当社の強みである3PL事業では、現場オペレーションとソフトウェアとを融合しながら、デジタル化、可視化、最適化をおこなっており、その成果については主にビジネス関連特許として出願しています。個々のデータドリブンな意思決定や効率化を進めながら、経営全体の管理、内部統制のパフォーマンスを向上させることで、当社グループの重要課題(マテリアリティ)の一つである「DXの深化」を推進していきます。
2025年度は、当社グループが得意とする倉庫内オペレーション業務を関連付けた設備のシステムや、CO2排出の削減を促す経済価値についてビジネスモデルの観点で検討を行い、各分野で特許の出願を行いました。また、自動化・省人化技術、可視化・最適化に関する各技術については積極的に権利化を進めており、日本のみならず海外においても多数の特許を獲得して競争優位性を高め、グローバル戦略を推進する成果を収めることができました。
当社グループは、特許権の確保を通じた知的創造により、お客さま課題解決、さらなる価値の創生へとつなげ、高度かつ良質なロジスティクスサービスを提供することで社会に貢献していきます。

特許出願(公開)件数のうちDX分野の件数と割合

(2025年度)

8件
80%

知的財産

DX人財の育成

ITやDXを活用した新たな事業の創造を担うDX人財の確保のため、DX教育の充実化を図っているほか、お客さまのサプライチェーンの課題をデータに基づいて発見し解決するデータサイエンティストを育成しています。

データサイエンティスト育成講座受講者数

(2026年3月末時点:累計)

186名

協創による新たな価値の創出

循環型利用物流の構築 ーレコビスー

所有型から利用・体験型へと変化する消費スタイルに対応するために開発された「レコビス」は、RFID※タグによる個品管理・クラウド型システムによって、EC事業者さまのサブスクリプションサービスをサポートするサービスです。ファッション業界における衣料の大量消費や廃棄といった環境問題が課題となるなか、この「レコビス」は、シェアリング・サブスク・レンタル型ビジネスをサポートする循環型利用物流の実現に貢献するだけでなく、適切な荷扱いにより、「製品寿命の長寿化」やサーキュラーエコノミーにつなげています。

※RFID(Radio Frequency Identification):電波を介して情報を読み取る非接触型の自動認識技術

安全で持続可能な物流の実現に向けて ーSSCVデータの社会課題解決への利活用ー

SDGs等の社会課題の解決に向けては、課題解決に資する新たなビジネスモデルの構築や、業界を超えた協創が必須となります。当社グループではSSCVのサービス運用から得たビッグデータの有効利用方法や新たな価値を探求しています。

協創パートナーである損害保険ジャパン株式会社およびSOMPOリスクマネジメント株式会社と提携し、「SSCV-Safety」のAIドライブレコーダーで検知したヒヤリハット(危険事象)を解析し、最適な安全運転教育コンテンツをピンポイント配信するサービスを提供しています。

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