自然資本(汚染防止、水資源、生物多様性)

ロジスティードグループは、自然資本(汚染防止、水資源、生物多様性)に対して、事業活動における依存・影響の把握と適切な管理に取り組んでいます。また、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言を踏まえ、自然資本に関するリスク・機会の評価および情報開示の拡充に努めています。
対応方針
基本的な考え方
当社グループは、企業による気候関連課題のみならず、生物多様性・自然関連課題への対応についても世界的な要求の高まりを認識しています。これらを経営上の最重要テーマの一つと捉え「循環型社会への貢献」としてマテリアリティの一つに掲げており、再資源化率向上や環境汚染に配慮した施策等を通じて自然環境負荷低減を図っています。また、環境方針の一つに「生態系保全と環境コミュニケーション推進」を策定し、生物多様性・生態系保全に向けた取り組みを推進しています。
ガバナンス
当社グループでは、自然資本(汚染防止、水資源、生物多様性)に関する取り組みを推進するため、サステナビリティ推進体制のもとでガバナンスを確立しています。具体的には、自然関連課題を含むサステナビリティに関する重要事項について、経営会議等で審議・報告を行い、方針・施策の決定および進捗管理を実施しています。 また、経営戦略本部サステナビリティ推進部を中心に、国内外のグループ会社と連携しながら施策を推進するとともに、定期的なモニタリングおよび評価を通じて継続的な改善を図っています。さらに、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言も踏まえ、自然資本に関するリスクおよび機会の把握とガバナンス体制の高度化に取り組んでいます。
TNFD提言への対応
2025年度の取り組み
2025年度は、ENCORE※1を用いたヒートマップの整理に続き、LEAPアプローチ※2を用いて事業活動における自然への依存・影響を評価・特定しました。スコーピングでは、分析対象拠点の優先順位付けを行うため、海外各拠点の「専有面積の大きさ」・「CO2排出量の多さ」の2軸で評価し、同評価上位10%等を基準とし国内15拠点、海外9拠点を選定しました。Locateフェーズとして自然との接点(優先地域)を特定し、Evaluateフェーズとして自然への依存・影響を特定・評価のためアンケートを実施し、依存・影響経路図として整理しました。
- ※1ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)とは、国連環境計画の世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)や国際金融業界団体(NCFA)ほかが共同開発した、世界産業分類に基づき自社事業の自然環境への「依存」および「影響」を評価するツール
- ※2LEAPアプローチとは、Locate(場所)・Evaluate(自然への依存/影響評価)・Assess(自然関連のリスク・機会評価)・Prepare(検討・計画し開示準備)の4つで構成されています
■依存・影響(ヒートマップ)
| 事 業 |
バリュー チェーン |
業務プロセス | 自然への依存 | 自然への影響 | |||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 地表水 | 地下水 | 水量 調節 機能 |
水質 | 濾過 | 感覚へ の影響 緩和 |
気候の 調節 |
洪水・ 暴風雨 抑制 |
地形 安定化・ 浸食抑制 |
海洋生態 系の利用 |
大気汚染 | 土壌汚染 | 水質汚染 | 固形 廃棄物 |
水資源の 利用 |
GHG 排出量 |
(騒音 などの) 妨害 |
|||
| 倉 庫 |
調達 | 倉庫および 付帯設備の調達 |
VL | VL | L | M | |||||||||||||
| 物流機器・設備の 調達(マテハン等) |
M | M | M | L | VL | M | VL | M | VL | M | H | H | H | H | H | M | |||
| オペレーション | 倉庫運営 | VL | VL | L | M | L | VL | VL | |||||||||||
| 輸 送 |
調達 | 大型トラックの調達 | M | M | M | L | VL | M | VL | M | VL | M | H | H | H | H | H | M | |
| オペレーション | トラック輸送 | M | M | M | L | VL | M | VL | M | VL | M | H | H | H | H | H | M | ||
| 鉄道輸送 | M | M | M | M | H | H | L | L | H | H | |||||||||
| 海上輸送 | M | M | M | VH | H | H | H | H | H | H | |||||||||
| 航空輸送 | H | M | M | M | H | L | L | H | H | ||||||||||
■Locateフェーズ:優先拠点における影響を受けやすい地域種類別の評価結果
| 国内海外 | 優先拠点 | ①生物多様性にとって重要な地域 | ②生態系の完全性が高い地域 | ③生態系の完全性が低下している地域 | ④物理的な水リスクが高い地域 | ⑤先住民・地域社会にとって重要な地域 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国内 | 15拠点 | 13拠点(86.7%) | 0拠点 | 13拠点(86.7%) | 7拠点(46.7%) | 0拠点 |
| 海外 | 9拠点 | 5拠点(55.6%) | 0拠点 | 8拠点(88.9%) | 5拠点(55.6%) | 0拠点 |
■Evaluateフェーズ:依存経路・影響経路の特定図

■リスク・機会
| 分類 | ヒートマップとの関連項目 | 内容 | リスク・機会大きさ※1 | 時間軸※2 | 対応策 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| リスク | 物理 | 【依存】
|
|
中 | 中・長期 |
|
| 移行 | 【依存】
|
|
中 | 中・長期 |
|
|
| 機会 | 資源効率 | 【影響】
|
|
大 | 中・長期 |
|
| 評判 | 【依存】
|
|
大 | 長期 |
|
|
| 製品とサービス | 【依存】
|
|
中 | 中・長期 |
|
|
- ※1リスク・機会は、主にその大きさが中および大となる項目を記載
- ※2中期:2~5年、長期:6年~
今後の取り組み
今後は引き続きLEAPアプローチを用いた自然関連課題の分析について以下の未対応または未開示項目を順次対応します。
(1)Evaluate の定量化:依存・影響の定量化によるTNFD 推奨グローバル中核開示指標の測定・開示の検討・対応
(2)Assess フェーズへの移行:特定した依存・影響から生じる自然関連リスク・機会の優先順位付けの検討・対応
目標と実績
当社グループは、自然資本に関する重要課題への対応を計画的に推進するため、関連する目標および指標を設定しています。進捗状況を継続的に管理・評価し、その結果を今後の施策へ反映することで、取り組みの高度化を図っています。
グリーン購入の推進
事務用品の購入については、再生材を使用した文房具や再生紙などのエコ商品を対象とするグリーン購入に努めています。
対象範囲:ロジスティード、国内グループ会社※1
| グリーン購入率※2(2025年度) | 目標 | 実績 |
|---|---|---|
| グリーン製品の購入推進 | 78.3% |
※1アルプス物流グループを除く
※2グリーン購入率:e-sourcing MALL(電子購買システム)にて購入した事務用品の内、エコ製品の比率。
水使用量の削減
洗車や粉じん対策などで使用する水も限りある資源であり、水の効率的な利用による使用量削減に努めています。
対象範囲:ロジスティード、国内グループ会社
| 水使用量床面積当たり原単位の低減(2025年度) | 目標 | 実績 |
|---|---|---|
| 対前年 ▲1% | 対前年 ▲4% |
コピー用紙使用量の削減
森林資源の保護に向け、会議資料のペーパーレス化などを推進しコピー用紙使用量の削減に努めています。
対象範囲:ロジスティード、国内グループ会社
| コピー用紙削減率(2025年度) | 目標 | 実績 |
|---|---|---|
| 対前年 ▲1% | 対前年 +23.7% |
対象範囲:ロジスティード、国内グループ会社
| コピー用紙の総使用量(千枚) A4換算 |
2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
|---|---|---|---|
| 118,826 | 132,410 | 163,750 |
取り組み施策
当社グループは、自然資本に関する課題への対応を具体的な施策へと展開し、環境負荷の低減および生物多様性の保全に取り組んでいます。以下では、自然との共生をめざして推進している主な取り組みについて紹介します。
環境コミュニケーションの推進
環境コミュニケーション活動として、社外活動では令和6年度物流パートナーシップ優良事業者表彰・物流構造改革表彰受賞などの各物流業界団体への応募・受賞を継続しています。また、社内活動では2010年から毎年Expanded Global Business Meeting(EGBM)を開催しており、世界中の当社グループの経営トップが一堂に会し、環境関連も含めさまざまな課題について活発なディスカッションを行っています。
社内報への啓発記事の掲載
環境に関する全般的な知識やグループ内の取り組み事例・トピックスなどを、従業員向けニュースレターに掲載し、従業員の環境意識の向上を図り、環境に関する取り組みへの積極的な参加の促進に努めています。2025年度は、環境に関するニュースレターを発行し、従業員の環境意識向上と環境活動への参加促進を図りました。今後も、生物多様性の保全や汚染防止を含む自然資本に関する情報発信を継続し、従業員一人ひとりの理解向上と環境保全活動への意識醸成に取り組んでいきます。
清掃活動・ライトダウン・環境月間の設定
環境コミュニケーション活動として、事業所周辺の清掃活動やライトダウンなどを展開しています。
環境に関する社員の理解促進のため、国連が定める6月5日の世界環境デーに合わせて、2015年度からこの日を含む6月を「グループ環境月間」と定め、「地域貢献」を共通テーマとした環境美化活動や社会貢献活動を推進しています。

事業所周辺の清掃活動

事業所周辺の植栽整備(実施前)

事業周辺の植栽整備(実施後)

地域清掃ボランティア活動

エコキャップ運動

グリーンカーテン設置
海外での環境活動

マレーシアにあるグループ会社3社※合同で、2025年8月にゴミ拾い活動を実施し、社員を中心とした約100名のスタッフがボランティアとして参加しました。本イベントはセランゴール州フル・ランガット郡の灌漑排水局(JPS)との共催で実施されました。本活動では、川沿いを中心に約250キロにおよぶごみの収集・適切な廃棄を達成しています。当社グループは今後も地域社会とともに生態系保全に寄与する活動を実施することを計画しています。
※LOGISTEED Malaysia Sdn. Bhd.、 LOGISTEED Forwarding Malaysia Sdn. Bhd.、 LOGISTEED Solutions Asia-Pacific Sdn. Bhd.